たったその一言を聞きたくて70時間以上費やしました
私は半年に一回歯のクリーニングに行くようにしている。
私の担当の歯科衛生士さんは50代くらいの女性で、歯ブラシの宣伝に出てもおかしくないくらいの美しい歯の持ち主。
きっとものすごくケアしているのだろうなと思われる。
だからこそ他人にも厳しく、私も毎回指摘を受ける(少し怖いけど、感謝)。
例えば、「上の内側はちゃんと磨けていませんね。」とか、「1か所あたり20秒かけて磨くようにしないと。」とか。
気が付いてみたら、この5年間、毎回同じコメントを頂いていた。ということは改善していないということ。
自分では結構時間をかけて磨いているつもりなのに何が悪いのだろうか。
前回のクリーニングの帰りに色々考えてみた。そして出た結論が、歯ブラシが歯の細かい部分に届いてなくて磨けていないということ。
というのも、カナダの歯ブラシの頭部は日本の歯ブラシの2倍から3倍もある。(何でそんなに大きいのかがいまだに不明。)
それによって、細かく磨くことができなかったと気が付いた。
徹底的に磨くためにはどうすればいいか色々研究した結果、先端が細くペン状になっている日本製の歯ブラシがよさそうだったので購入した。
そして、いつもより時間をかけて1日3回磨くように心がけた。
それから9か月後、クリーニングの日がやってきた。
コロナのロックダウンの影響で通常より3か月も予約が遅れたから、もしかしたらいつもより汚れが溜まっていて、また色々お叱りをうけるかなと思ってドキドキして臨んだ。
しかし、その歯科衛生士さんは私の歯を見るなり、「すごくよく磨けているね。」と言ってくれた。
私はその一言を聞いて、喜びで涙が出そうになった。
日本製の歯ブラシ、本当にありがとうと思った。
クリーニングしてもらっている最中、自分はやることがなくて暇なので、この9か月歯磨きに合計どれくらいの時間をかけたかを頭の中で計算してみた。
約70時間という結果が出た。
そうか、「すごくよく磨けているね。」のたった一言を頂くために70時間も費やしたのか。
長い道のりだったけど努力が報われてよかった。
つくば始音教会 Miso